捨てる神あれば拾う神ありという言葉を最近しみじみ感じた、どうもナインです。
皆さんは自己都合 を 会社都合 に変更できることはご存じですか?
自己都合 と 会社都合 では失業保険の受給、年金、健康保険などに関して大きな違いがあります。
当てはまることがあれば変更の申請を行ってみましょう!
ナイン
雇ってもらっていた恩はあるかもしれないけど、当たり前の権利だから申請はした方が良いよね。
恩も何もないならなおさらのこと。
グリちゃん
ナイン
もくじ
失業保険の手続きちょっと待った!
それって本当に自己都合?
会社を辞めるのには人それぞれいろいろな理由があると思います。
土日祝休み、高収入、残業なし、やりたい仕事、人間関係良好でなんの不満もないけど「ただ何となく辞めた」という方は100%自己都合ですので諦めてください。
しかしこのページにたどり着いたということは、会社に何かしらの不満があった方だと思います。
残業時間が多かった、上司のパワハラがひどかった、給料を急に下げられたなどなど。
中には人間関係は良好だったので言いずらかった、言うのが怖かったからと、これらの本当の理由を隠し退職した方もいることでしょう。
ひどい場合には会社都合で辞めたのにも関わらず、離職票には自己都合と書かれてしまった方もいることと思います。
次の仕事が決まっている方や貯金ならたくさんあるという方ならまだしも、これから失業保険で生活費をまかなおうと考えている方には自己都合退職の給付制限は正直きびしいです。
支給されるのが早くても4か月先ですからね。
その前に仕事が見つかれば良いですが、最悪の場合も想定して動いた方が自分のためになりますよ。
改めて考えてみてください。
辞めた理由は本当に自己都合ですか?
ナイン
僕の場合、仕事は楽しかったから残業が厳しいし休みがないからって言えなかったな。
平気で夜中の2時帰宅、休日出勤、海外出張で1日も休みなく2週間働いて帰国、空港から会社に直接出社なんてざらにあったよ。
まぁ仕事が楽しいのは良いことだけど、それだけじゃ続けていくのは厳しいよね。
グリちゃん
ナイン
これからも働いてくれないかってずっと口説かれてたのに、何を言っても無理だと分かった瞬間、「明日が最終出社ね」って言われた時はびっくりしたよwww
会社都合に変更できるケースとは
自己都合退職でも変更できるケースに当てはまっていると会社都合に変更することができます。
下記、ケースに自分の置かれていた環境が当てはまっているか確認してみましょう!
- 3ヶ月連続45時間以上の時間外労働があった(直近6ヶ月間)
2ヶ月以上の期間で平均80時間を超える時間外労働があった(直近6ヶ月間)
1ヶ月で100時間を超える時間外労働があった(直近6ヶ月間) - 本来の給料よりも85%以下に減額された
- 給料の3分の1以上の金額が2ヶ月連続で未払い
- 契約とは違う業務内容への変更
- 往復4時間以上かかる勤務地への移動
本人の承諾なしの転勤命令 - 休職命令による期間が3ヶ月以上続いた
- 3回以上の更新、もしくは1年以上の勤務をした契約社員で30日前までに「雇止め予告」がなかった
- 1ヶ月に30人以上、もしくは3分の1以上の退職者がいた
- 会社の法令違反による被害があった
- 業務内容が原因で心身に支障をきたした
- 会社の倒産などによる退職だった
- 親が病気になり扶養するため
- パワハラ・セクハラがあった
この中でも多くの人が当てはまっていて最も会社都合に変更しやすいのは時間外労働の超過です。
法定労働時間として定められているのは、1日8時間、1週40時間までで、36協定が結ばれていたとしても1週45時間までとなっています。
どちらの場合も、規定の時間を超えると時間外労働としてみなされます。
この他、特別条項付き36協定というものがあり、36協定で定められた1週45時間を「臨時的な特別な事情」がある場合に限って超えても違法とはならないという協定です。
この「臨時的な特別な事情」というのはボーナス商戦に伴う業務の繁忙期や機械のトラブル対応、決算業務などです。
ナイン
でもこれなら残業が多いと感じている大半の人が会社都合へ変更できそうだね。
グリちゃん
ナイン
会社の当たり前と法律は違う
みんなが残業しているから、上司より先に帰れないから、急な転勤は仕方ない、パワハラ・セクハラされてもみんな我慢してるし、今は会社の景気が悪いから給料が下がっても仕方ない・・・などなど。
「それが理由で辞めたとしても我慢できない自分が悪い。」
と思っていませんか?
一切そんなことはありませんよ!
会社が当たり前に行っていることでも、これらはすべて法律で認められたことではありません。
仮につらい思いをして辞めたのだとすれば、辞めてまで我慢する必要がありますか?
自分の身は自分で守っていきましょう!
ナイン
無駄なサラリーマンあるあるっていうか、くだらない暗黙のルールみたいなのあるよね。
グリちゃん
ナイン
会社都合へ変更する方法
変更方法と変更に必要な物
ただ単にハローワークへ行き、口頭で説明しただけでは変更を認めてもらえません。
変更するためには会社都合であるという証拠をそろえる必要があります。
例えば下記のような物です。
- 時間外労働の超過
→労働時間を管理するタイムカード等。
仮にタイムカードが不正に変えられている場合もあるので、こういったときはパソコンのログや業務で使用しているメールの送受信履歴も証拠として有力になります。 - 給料の未払い・減額
→給与明細等の賃金が確認できるもの。 - 業務内容の変更
→業務内容の書かれた労働契約書(又は雇用規約書)等。 - 転勤に関して
→「転勤なし」などと書かれた労働契約書(又は雇用規約書)等。 - 雇止め予告がない
→労働契約書(又は雇用規約書)等。 - 法令違反や業務内容で何かしらの被害があった場合
→怪我や病気の場合は原因が証明できる診断書等。 - 親の扶養の場合
→親の病気の診断書等。 - パワハラ・セクハラの場合
→内容を細かく記録したものや音声録音等。(第三者に証明できる証拠が必要)
相談するタイミングとしては離職票などをハローワークへ持っていき求職申込を行う時がベストです。
その後でも良いのですが、できれば雇用保険説明会の前には相談した方が良いです。
雇用保険説明会では「受給者資格証」をもらうのですが、この書類に自己都合と会社都合では大きく異なってくる給付日数や給付制限の有り無しが記載されていますので、この書類が作成される前に相談するようにしましょう。
前の会社にバレたくない。
基本的には会社都合となり得る証拠を提出すると、ハローワークが会社へ連絡をし、事実確認を行いますので会社へは必ず連絡がいきます。
労働環境が非常に悪い会社の場合には、労働監査局が監査に入ることもあります。
すでに辞めているのでどうでも良いという考えの方であれば問題はないでしょうが、いくら辞めたとはいえ、前の会社に連絡がいくのは気まずいし、会社に連絡がいくということは、その後もしかしたら会社から自分の元へ連絡がくるのではないかと不安に思う方もいますよね。
申請する事情が事情ですので辞めた後に会社から連絡が来るのは誰でもイヤです。
そういう場合は、会社都合になり得る証拠を提出する際、ハローワークの職員の方に「会社には連絡しないで欲しい」と伝えてみましょう。
また、地域や職員の方によっては会社への確認なしで審査はできないと断られる可能性もあります。
ナイン
それで本当に会社への連絡はなかったの?
グリちゃん
ナイン
あと、会社への連絡は本当になかったみたい。
会社の電話受付の子に確認したら、なかったって教えてくれたから確かだよ。
誰がコピーして判子まで押してくれたの?
グリちゃん
ナイン
事前に自分で証拠を準備していくのが1番好ましい方法ですが、追加の証拠が必要になった時や、もしもの場合に頼れる人を会社内に見つけておくのも大事です。
パワハラ・セクハラ等の場合は、なおさら社内に味方になってくれる人がいると良いですね。
審査結果はどうやってわかるの?
証拠を提出したらハローワークでの審査が始まります。
早ければ1週間ほどで結果が出るそうです。
この時、結果を電話で連絡するかどうか聞かれますので電話連絡が欲しい方はお願いしましょう。
もし聞かれなかった場合は確認を忘れずに!
ナイン
グリちゃん
ナイン
まとめるとこういう事
自己都合だと諦めるのはまだ早い!
3か月の給付制限があるとないとでは大違い!
変更できるケースに当てはまっている場合や、少しでも自分の中でモヤモヤがあるなら、まずはハローワークに行って相談しよう。
自己都合から会社都合へ変更できる可能性があるよ。
証拠集めに関しては、働いている間に自分で行えればベストだけど、そのあとでも大丈夫なように会社内に頼れる人を見つけておくのがおススメ!
ナイン
グリちゃん